通信相手から返事がないとき、英語ではどのように呼びかけるのでしょうか。
今回は『PRAGMATA』の冒頭の会話から、通信で使う「Do you copy?」や、日常会話にも応用できる「Come on.」「Guess ~」などを学びます。短いセリフに含まれる省略や語感も、一文ずつ確認していきましょう。
- ① I repeat, this is research vessel Eurotus.
- ② Identification number Delta Lima Papa 12 niner 4 alpha.
- ③ Over.
- ④ This is research vessel Eurotus.
- ⑤ IDUS, do you copy? Over.
- ⑥ Come on.
- ⑦ Still no response from the base AI.
- ⑧ Guess the reports were right.
- ⑨ Okay. No AI, no auto landing.
- ⑩ We’re going in manually.
- 🌟 今回の重要フレーズまとめ
① I repeat, this is research vessel Eurotus.
日本語訳
「繰り返します。こちらは調査船エウロタスです。」
🔤 単語・熟語
- repeat:繰り返す
- this is ~:こちらは〜です。通信や電話で自分を名乗るときにも使う表現
- research vessel:調査船。research は「研究・調査」、vessel は「船」
- Eurotus:この文では船の名前。
🧩 文法・構造
I repeat は「私は繰り返します」という意味で、直前の内容をもう一度伝えることを示します。
続く this is research vessel Eurotus は、「こちらは調査船エウロタスです」と通信の発信元を名乗る部分です。
This is ~ は、人や物を紹介する「これは〜です」だけでなく、電話や無線で「こちらは〜です」と名乗るときにも使えます。ここでは this を「これ」と直訳するより、「こちら」と訳すと自然です。
💡 ポイント
日常英会話で特に覚えておきたいのは、電話で名乗る This is + 名前 です。
対面では I’m Ken. と言えますが、電話では次のような言い方がよく使われます。
Hi, this is Ken.
=「こんにちは、ケンです。」
I repeat は、重要な情報を念押しする響きがあります。普段の会話で単に「もう一度言いますね」と伝えるなら、次の表現も使えます。
Let me say that again.
=「もう一度言いますね。」
⭐️ 英会話重要度:⭐⭐⭐⭐⭐
中心表現は This is + 名前。電話で自分を名乗るときに幅広く使える、基本の表現です。
② Identification number Delta Lima Papa 12 niner 4 alpha.
日本語訳
「識別番号は、デルタ・リマ・パパ、1294、アルファ。」
🔤 単語・熟語
- identification number:識別番号。人や物を特定するための番号
- Delta / Lima / Papa / alpha:通信で文字を聞き間違えにくくするための読み方。それぞれ D・L・P・A を表す
- niner:通信で数字の9を明確に伝えるための読み方
🧩 文法・構造
これは、識別番号を読み上げるための簡潔な発話です。通常の文章のように、主語と動詞がそろっている必要はありません。
意味を説明するために補うと、「識別番号は〜です」という内容になります。ただし、実際の原文には is などは書かれていません。
💡 ポイント
identification は「身元や正体を確認すること」を表し、ID という略語にもつながります。
日常では、会員番号や各種手続きの番号を確認するときに ID number という言い方を見かけます。
What’s your ID number?
=「あなたのID番号は何ですか?」
一方、Delta や niner のような読み方は、通信で正確に文字や数字を伝えるためのものです。普段の会話で数字の9を言うときは、通常の nine を使います。
⭐️ 英会話重要度:⭐⭐⭐
中心表現は identification number。日常の雑談では出番が少ないものの、本人確認や手続きなどの場面で役立ちます。
③ Over.
日本語訳
「どうぞ。」
🔤 単語・熟語
- over:無線通信で、自分の発話が終わり、相手の応答を待つことを示す言葉
🧩 文法・構造
ここでの Over. は、「〜の上に」という位置関係を表しているのではありません。
通信上の決まった合図として、単独で使われています。「こちらの話は終わったので、そちらが話してください」という役割です。
💡 ポイント
日本語では、無線の「どうぞ」に相当します。
普段の会話で何かを勧める「どうぞ」まで、すべて Over. にできるわけではありません。
たとえば、相手に発言を促す日常的な「どうぞ」なら、次のように言えます。
Go ahead.
=「どうぞ、話してください。」
Over. は、通信の順番を相手に渡すための表現として覚えましょう。
⭐️ 英会話重要度:⭐⭐
中心表現は通信での Over.。無線のやり取りを理解するうえでは便利ですが、日常会話で使う場面は限られます。
④ This is research vessel Eurotus.
日本語訳
「こちらは調査船エウロタスです。」
🔤 単語・熟語
- this is ~:こちらは〜です
- research vessel:調査船
- Eurotus:調査船の名前。
🧩 文法・構造
①と同じ名乗り方が、もう一度使われています。通信の呼びかけとして繰り返されているため、単なる表示の重複として省略せずに扱います。
💡 ポイント
This is ~ の後ろには、人名だけでなく、会社や部署などの名称も置けます。
電話で所属まで伝えたい場合は、次のような言い方もできます。
Hello, this is Ken from the sales team.
=「こんにちは、営業チームのケンです。」
from ~ を付けると、「〜所属の」「〜のところの」という情報を足せます。
⭐️ 英会話重要度:⭐⭐⭐⭐⭐
中心表現は This is ~。電話などで発信者を伝える基本表現で、人名にも組織名にも応用できます。
⑤ IDUS, do you copy? Over.
日本語訳
「IDUS、聞こえますか? どうぞ。」
🔤 単語・熟語
- IDUS:呼びかけている相手の名称。
- do you copy?:聞こえますか?/受信できていますか?
- copy:この通信の文脈では、伝えられた内容を受信・了解する
- over:どうぞ。相手の応答を待つ合図
🧩 文法・構造
冒頭の IDUS は、相手への呼びかけです。
続く Do you copy? は、Do + 主語 + 動詞の原形? という疑問文になっています。
copy は「複製する」という意味で知られていますが、この場面では通信内容を受け取れているかを確認しています。
最後の Over. で、自分の発話を終え、相手の返答を待っています。
💡 ポイント
Do you copy? は、無線通信らしい響きのある表現です。
オンライン通話などで「聞こえる?」と確認したいときには、次の言い方が使いやすいでしょう。
Can you hear me?
=「私の声が聞こえますか?」
ゲーム内の通信では Do you copy?、普段の通話では Can you hear me? と、場面ごとに覚えると便利です。
⭐️ 英会話重要度:⭐⭐⭐
中心表現は Do you copy?。通信や連携の場面で役立ちますが、普段の通話では Can you hear me? のほうが使いやすい表現です。
⑥ Come on.
日本語訳
「頼むよ。」
🔤 単語・熟語
- come on:相手を促したり、励ましたり、いら立ちを示したりする表現。この流れでは「頼むよ」「応答してくれよ」に近い意味
🧩 文法・構造
形の上では come を使った命令文ですが、ここでは「こちらへ来なさい」という移動の指示ではありません。
Come on. 全体を、相手の反応や状況の変化を促す定型表現として捉えます。
直前に通信の応答を求め、直後にも返事がないことに触れています。その流れから、ここでは返答を待ちわびる「頼むよ」と解釈できます。
💡 ポイント
Come on. は、場面や声の調子によって訳が大きく変わります。いつでも「頑張れ」と訳すのではなく、何を促しているかを考えるのが大切です。
Come on, we’re going to be late.
=「ほら、遅れちゃうよ。」
Come on, you can do it!
=「頑張って、君ならできるよ!」
親しい相手には使いやすい一方で、言い方によっては強く急かしたり、不満をぶつけたりしているようにも聞こえます。
⭐️ 英会話重要度:⭐⭐⭐⭐
中心表現は Come on.。日常のさまざまな場面で使えますが、声の調子や相手との関係に気を配りたい表現です。
⑦ Still no response from the base AI.
日本語訳
「基地のAIからは、まだ応答がない。」
🔤 単語・熟語
- still:まだ。これまでの状態が続いていることを表す
- no response:応答がないこと/返事がないこと
- from ~:〜から
- base AI:基地のAI。base はここでは「基地」
🧩 文法・構造
この発話では、通常の文にある主語と動詞の一部が省略されています。
説明用に補うなら、There is still no response from the base AI. と表せます。「基地のAIからの応答が、まだない」という意味です。
no は名詞の response に付いて、「応答がない」ことを示しています。
さらに still があることで、「前から返事がなく、その状態が今も続いている」という意味になります。
💡 ポイント
Still no ~ は、期待しているものがまだないときに使える、簡潔な言い方です。
会話や短いメッセージでは、次のようにも使えます。
Still no reply.
=「まだ返事がない。」
Still no news?
=「まだ何も知らせはない?」
response は返答や反応を広く表し、reply は質問やメッセージへの返事を表すときに使いやすい語です。
⭐️ 英会話重要度:⭐⭐⭐⭐
中心表現は Still no ~。返事や知らせを待つ場面で使いやすい一方、主語と動詞を省いた簡潔な言い方なので、会話や短い連絡に向いています。
⑧ Guess the reports were right.
日本語訳
「どうやら、報告は正しかったようだ。」
🔤 単語・熟語
- guess:ここでは、状況から「〜のようだ」「〜なんだろう」と判断する
- report:報告。reports は複数形
- right:正しい
🧩 文法・構造
文頭の Guess は、会話で I guess の I が省略されたものと捉えられます。
説明用に補うと、I guess (that) the reports were right. という構造です。
- I guess:〜のようだと思う
- the reports:その報告は
- were right:正しかった
that は、「〜ということ」という内容をつなぐ語で、ここでは省略できます。
were は be動詞 の過去形です。以前の報告内容について、「正しかったようだ」と振り返っています。
💡 ポイント
I guess ~ は、「当てずっぽうで予想する」場合だけでなく、目の前の状況から控えめに判断するときにも使えます。
このセリフでは、基地のAIから応答がないことを受けて、報告内容は正しかったのだろうと考えています。ただし、報告の具体的な内容までは、この英文だけではわかりません。
I guess you were right.
=「どうやら、君の言うとおりだったね。」
I guess we’ll have to wait.
=「待つしかなさそうだね。」
断定を少し和らげたいときにも便利ですが、文脈によっては「まあ、そうかな」と気乗りしない印象になることもあります。
⭐️ 英会話重要度:⭐⭐⭐⭐⭐
中心表現は I guess ~。状況からの判断や自分の考えを、少し控えめに伝えるときに幅広く使えます。
⑨ Okay. No AI, no auto landing.
日本語訳
「よし。AIが使えないなら、自動着陸もできない。」
🔤 単語・熟語
- okay:よし/わかった。ここでは状況を受け止め、次の判断に移る言葉
- no AI:AIがないこと。この流れでは、AIを利用できない状態
- auto landing:自動着陸
- landing:着陸。動詞 land は「着陸する」
🧩 文法・構造
No AI, no auto landing. は、必要な語だけを並べた簡潔な発話です。
この場面では、「AIを使えなければ、自動着陸もできない」という条件と結果の関係を表しています。
意味を説明するための言い換えとしては、次のように表せます。
Without AI, we can’t land automatically.
=「AIなしでは、自動で着陸できない。」
これは原文の意味を説明するための例文であり、元のセリフに省略されていた語を一つに確定したものではありません。
💡 ポイント
No A, no B. という形は、「AがなければBもない」という条件を短く示すときに使われます。
ただし、どんな語でも自由に組み合わせれば自然になるわけではありません。AとBの関係が、相手にもわかることが大切です。
No ticket, no entry.
=「チケットがなければ入場できません。」
このような言い方は簡潔で印象に残る一方、ぶっきらぼうにも聞こえます。丁寧に説明したい場面では、主語や動詞を含む文にすると伝わりやすくなります。
⭐️ 英会話重要度:⭐⭐⭐
中心表現は No A, no B.。条件を短く強調したいときに役立ちますが、場面や言い方を選びます。
⑩ We’re going in manually.
日本語訳
「手動で着陸する。」
🔤 単語・熟語
- we’re:we are の短縮形
- go in:中へ入る/進入する。この場面では着陸に向けて入っていくこと
- manually:手動で。自動ではなく、人が操作して行うこと
🧩 文法・構造
構造は We are + going in + manually です。
are going は、be動詞 + 動詞のing形 で作る現在進行形になっています。
現在進行形は「今している最中」の動作だけでなく、これから行う予定や行動方針を表すこともあります。
ここでは、直前の「自動着陸ができない」という判断を受け、「これから手動で進入する」と方針を伝えています。
manually は、動作の方法を説明する語です。「どのように進入するのか」に対し、「手動で」と補足しています。
💡 ポイント
go in 自体が、いつも「着陸する」という意味になるわけではありません。
今回は直前に auto landing が出ているため、自然な日本語訳として「手動で着陸する」としています。
manually は、機械の操作やパソコン作業についても使えます。
You need to enter the number manually.
=「その番号は手動で入力する必要があります。」
manual が「手動の」という性質を表すのに対し、manually は「手動で」という動作の方法を表します。
⭐️ 英会話重要度:⭐⭐⭐
中心表現は manually。機械の操作や入力作業など、自動処理と手作業を区別する場面で役立ちます。
🌟 今回の重要フレーズまとめ
| フレーズ | 日本語の意味 | 英会話重要度 |
|---|---|---|
| This is + 名前・名称. | こちらは〜です。 | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| identification number | 識別番号 | ⭐⭐⭐ |
| Over. | どうぞ。〈無線で相手の応答を待つ合図〉 | ⭐⭐ |
| Do you copy? | 聞こえますか?/受信できていますか? | ⭐⭐⭐ |
| Come on. | 頼むよ。/ほら。/頑張って。〈場面によって変わる〉 | ⭐⭐⭐⭐ |
| Still no ~ | まだ〜がない。 | ⭐⭐⭐⭐ |
| I guess ~ | どうやら〜のようだ。/〜だと思う。 | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| No A, no B. | Aがなければ、Bもない。 | ⭐⭐⭐ |
| manually | 手動で | ⭐⭐⭐ |


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